池田信夫氏の奮闘

L&K社の「SIM Lock解除不当逮捕事件」の時、日本中が家畜っぷりを大爆発させていた中で、一人人間らしいまともな発言をしていた池田信夫氏が、一昨日のブログで今度はアフリカのデジタル・デバイドの問題に触れていらっしゃいました。
<縮んでゆく日本>
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/11aeff0dca6dfecb5c8788a21e2bb5b0

特にすごいのはアフリカで、年率20%で携帯電話のユーザーが増え、ガボンでは固定電話が数%しか普及してないのに、携帯電話の普及率は50%を超えている。もちろんGSMで、端末は50ドル以下。ガボンにキャリアなんかないから、ノキアが端末から基地局からオペレーションまで全部やって、アフリカで大もうけしているという。そのライバルは、中国のファーウェイ(華為)。日本の通信ベンダーは影も形もない。

これはまさに事実です。ガボンなんて小国を取り上げるまでもなく、巨大な人口と莫大な資源を抱えるここナイジェリアでも、固定電話というものはパーセンテージで表現不可能な回線数しかありませんが、携帯電話はこの通り、誰もが持っているばかりでなく、各キャリアが日本にもない定額GPRSを提供。ビジネスユーザにとって限られた貴重な通信インフラとなっています。基地局がどこのメーカのものか確認していませんが、端末はNokiaSamsungMotorola、SonyEricssonしかみたことがありません。デジタルに限らず、この国はありとあらゆる技術が前世紀というより、19世紀みたいな水準なんですが、ここに押しかけてさまざまな進んだ製品を売っているのは圧倒的に中国人で、他にインド人、レバノン人です。ラゴスの国際空港は中国人の家族連れでごった返していました。中国のベンチャービジネスマンは家族連れでこの未開で治安の悪い国へやってきて、そのまま永住するのだそうです。一方、日本人は40人ぐらいしかいないらしい。かつては石油関係の駐在員が150人ぐらいいたそうですが、治安の悪化でみな、逃げてしまった。
そして、日本企業の駐在事務所である我が家にある電化製品、電子レンジ、扇風機、冷蔵庫、すべて中国Haier社製です。発電機の電気を引き込む配電設備はMade in Indiaでした。
ここに来るまで、日本という国はアフリカに対しては世界最大のODAを注ぎ込んでおり、依然大きなプレゼンスを維持しているのだとばかり思っていました。しかし、実際には、アフリカでもはや、日本なんて誰の意識にもありません。
こんな未開なところですら、日本製品は戦えないのです。

しかし、池田氏がこれほど分かりやすく説明しても、氏のブログのコメント欄を覗くと、自分で考える能力のない家畜さんたちの鳴き声がガヤガヤ・ブヒブヒ…孤軍奮闘の池田氏が心底気の毒になってしまいます。