W-ZERO3に藍牙(Bluetooth)を

HTC Universal他、海外版Windows Mobileを使っている日本語使用者全員にとって恩人といっていいAsukal大将軍が、今度は問題端末WILLCOM W-ZERO3Bluetooth機能を付加することに成功されています。

★臨時ニュース-零参藍牙攻略セイコウセリ★
http://asukal.seesaa.net/article/12996078.html

(画像はAsukal師のサイトから無断拝借しました。悪気はないので許してください)

W-ZERO3というのは、「国内で初めてのスマートフォン」だとか、「第三のコミュニケーションツール」だなどといわれて、マスコミに大きく取り上げられ、生産と流通が間に合わないほどの売れ行きでしたが、私はまったく萌えませんでした。
拡張性という拡張性を潰され、自由度があまりにも低いからです。

Windows Mobileの、いわゆるスマートフォンで、Bluetoothを搭載していない機種というのは、私はW-ZERO3以外に知りません。SDIOもBluetoothも搭載しなかったために、販売元のW-ZERO3WILLCOMが予め用意したWILLCOMのプラン以外の方法では利用できない仕様になってしまいました。電話機能を司るW-SIMカードのポートもWILLCOM独自の規格で、他社のSIMカードとの互換性はありません。通話料やデータ通信料で稼がねばならないWILLCOMとして、排他的な規格を採用するのは当然の売り方です。しかし、それは少なくとも、ユーザの利益には少しも結びつきません。お金を払うのはWILLCOMではなく、ユーザなんですけどね。

海外のスマートフォンといわれる携帯端末は、まずもってSIM/USIMカードを取り替えることで、任意の携帯会社の回線を選んで通話やデータ通信を利用することができますし、Bluetooth Modemを使ってデータ通信だけを音声通話と異なった回線で利用することもできます。これは、海外で一般的な携帯の販売様態がキャリア主体ではなく、メーカー主体だからです。日本でいえば、WILLCOMストアやDoCoMoショップではなく、SHARP東芝が直に携帯を販売するようなものです。

今回、Asukal大将軍らがW-ZERO3Bluetooth機能を付けることに成功したということはどういうことかといいますと、他のBluetooth付き携帯などをBluetooth Modem化することによって、W-ZERO3のデータ通信をDoCoMoFOMAPHSや、auのWINや、Vodafone3Gの回線で利用することができるようになってしまいます。つまり、ユーザにとっては回線選択の自由が生まれます。
そうなると逆に、WILLCOM側は苦労して開発した端末だけを利用され、データ通信利用料はDoCoMoauVodafoneに入ってゆくことになってしまいます。しかしまあ、ユーザ無視でキャリアが主人公になって携帯を売る業界を作り上げたのは彼ら自身ですから、自業自得というものでもあります。
ユーザが自分たちのアタマと工夫でキャリアの利益を壊してゆくことが一般的になってゆけば、携帯業界をユーザ主体のものに変えてゆく力にもなるでしょう。