au Skype

今まで、auのケータイを使おうなんて、思ったこともありませんでした。世界唯一の孤立規格で、SMSもなく、CDMAで、SIMロックどころかau同士ですら端末ロックされていて、端末は国産のガラパゴスばかり、最近まで海外サーバを経由して送る日本語メールがすべて文字化けしていたなんて。
ところが、最近友人がINFOBARを買ったというので、Skypeを使っていないか、聞いてみました。曰く、アカウントは登録しているが、使ったことはないということ。そこで、パキスタンのしょぼい環境から、INFOBARSkype宛に音声通話を試みました。
ちなみに、こちらの回線がどれくらいしょぼいかですが、HTC Desire Z上のViberで音声通話を試みたら、ずっと無言ないしはロボットボイスで、会話が成立しないレベル。
さて、パキスタン側からかけると、はじめ「ツー、ツー」と、Skype特有の呼び出し音が聞こえるのですが、それが一旦切れ、次に「プップップップッ、…トゥルルルルル」という、au特有の回線交換の呼び出し音が聞こえました。
ここで私は混乱してしまいました。Skype同士で繋ごうとしているのではなく、間違えてSkype outで一般回線にかけてしまったのではないか、と。
しかし、実際には「auSkype」に繋がっていたのです。INFOBARにはプリインストールされていたそうです。
auSkypeの音声通話品質ですが、驚きました。Viberが全く使い物にならない劣悪な環境で、全く遅延も途切れもなく、気がついたら40分以上、長話していました。Skypeといえば、Pia to Piaの技術を使ってサーバを介さないことがよく知られていますが、auSkypeに限ってはつまり、サーバー経由の通話となっているのです。ですから、私の方は日本の端末と接続しているわけではなく、最寄りのサーバに繋いでいるだけです。そのサーバがauの公衆一般回線に電話をかけているのです。au側では音声にデータ通信を使っていません。通信情報を確認してみたところ、音声CodecはG729が使われていました。メジャーなナローバンド用のCodecです。以前、同じ環境でPCのSkype同士で通話したときはSiLKが使われていましたから、やはり今回はナローバンドに特化した通信が選ばれているようでした。
いやー、しかし、auSkypeいいわ。今まで「auなんてやめとけ」と人に言ってたけど、これからは日本にいる友人にはauにしてSkype入れとくように勧めよう。